

最近のフィールドは本当に渋い。
寒さもキツい日もあれば暑い日もある、水温も安定しない。朝イチのタイミングでも、魚が素直に口を使ってくれない日が続いている。
そんな時こそ頼りになるのが、“リアクション気味”のアプローチ。特にカバー下でルアーを踊らせるように見せて、一瞬のスイッチを入れる釣りが効いてくる。
今日はまさにその展開。
魚は確実にカバーに寄っているけど、バイトは薄い。普通に入れて普通に見せただけでは食わない。じっとしているようで、何かキッカケをもらえる瞬間を待っているような、そんな印象。
だからこそ、ルアーを落とし込んで放置ではなく、
“落ちて、止まって、急に踊り出す”
このテンポを意識した。
最初はスッと落として、ラインスラックだけ感じながら静かに着底。ここで動かしてしまうと逆に気づかれない。まずは存在を“置く”。そして数秒後、意識して小さく跳ねさせる。跳ねさせると言ってもドンッと大きく動かすわけではなく、ラインだけで弾くイメージ。
するとルアーがカバーの影で一瞬だけ生命感を爆発させる。
この“予測不能な瞬間”を作ることで、普段なら追わない魚が反射的に食ってくる。
実際、今日の一本もそうだった。
しばらく無反応のポケットに対して、落として、止めて、からの小さなトゥイッチ。ほんの一瞬、ルアーがカバー際でクッと跳ねた瞬間、ラインがわずかに“スーッ”と動いた。
アタリというより、吸い込んだ気配。
こういうバイトに反応できると、やっぱりこの釣りの面白さが爆発する。
フッキングした瞬間の重量感は、正直しびれた。カバー奥からゴンッと走られたが、ここは高めのテンションで耐えて、一気に寄せる。ラインスラック管理と操作がモノを言う釣りだからこそ、取り込んだ時の達成感も大きい。
やっぱりリアクションの釣りは、“やらされる”のではなく“自分から仕掛けている”感覚が心地いい。渋いときにただ待つだけではなく、あくまでこちらからトリガーを引きにいく。
今日感じたポイントは3つ。
● ルアーを置く“間”の重要性
動かすだけではダメ。止めるから跳ねが効く。
● カバーに入れる時の角度とラインスラック管理
跳ねさせたときに自然な動きになるように、ラインを張りすぎない。
● 魚のテンションが低い時こそ“急なスイッチ”
ゆっくり誘うより、不意のキレが反応を生む。
こういう釣りは集中力も必要だし、手数も多い。しかし、プレッシャーのかかったフィールドや寒暖差の大きいタイミングでは、間違いなく武器になる。
フィールドが難しい今、
この“踊らせて食わせる”リアクションは覚えておく価値がある。
渋い状況ほど光る技。今日もその強さを再確認した一日だった。
