入れ食い

クリスマスイブ。

街はカップル、家族、イルミネーション。

そんな中、俺はというと――はい、安定の海です。

「今日はどうする?」

「ケーキ食べる?」

そんな会話とは無縁。

選択肢はただ一つ。

アジング行く?行くでしょ。

…というか、行かない理由が見当たらない。

正直、現地に着いた瞬間は寒い。

いや、普通にめちゃくちゃ寒い。

「なんで俺ここに立ってるんだっけ?」って一瞬だけ思う。

でも、1投目を投げた時点でその疑問は消える。

コンッ。

はい、出ました。

いきなりアタリ。

しかも素直。

素直すぎる。

「え、今日そんな感じ?」と海に話しかけるレベル。

そこからはもう流れ作業。

投げる。

沈める。

聞く。

当たる。

完全に入れ食い。

アジが「まだ投げる?」って聞いてきそうな勢い。

こっちが追いつかない。

手返しが追いつかない。

写真撮ってる間に次のアタリ来る。

忙しい。けど楽しい。

サイズは良型!…とまでは言わない。

でも、元気。

めちゃくちゃ元気。

ライトに照らされて銀色に光る姿は普通にキレイ。

「はいはい、キレイだね、でも暴れないで」って毎回言いながら掴む。

寒さ?

最初だけ。

釣れ始めたらもうどうでもいい。

指先が冷たいとか言ってる暇がない。

むしろアジ触ってる方が温かい説ある。

気づけば時間はあっという間。

「あれ?さっき来たよな?」って感覚なのに、時計見てびっくり。

釣りって時間泥棒すぎる。

クリスマスイブに、特別なイベントはない。

でも、海は裏切らない。

むしろサービス精神旺盛だった。

ケーキは無いけど入れ食い。

プレゼントは無いけどアタリ連発。

これはこれで、かなり良いクリスマス。

やっぱり釣りは最高だなと、

ちょっと思った夜でした。